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文部科学省/課題解決型高度医療人材養成プログラム事業

平成30年12月16日(日)最終特別講演を開催しました

2019-02-13

平成30年度 特別講演が12月16日(日)13:00~15:30に信州大学経法学部講義棟 第2講義室において開催されました。

ご講演テーマ1
「Aging in Place(住み慣れた地域で暮らし続ける)を実現する移行期支援
    ~疾患の軌道を踏まえた医療・ケアそして意思決定支援できてますか?~」
  講師:宇 都 宮 宏 子 先生
  (在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス代表)

ご講演テーマ2
「これからの在宅医療の中での訪問看護師の役割」
  講師:北 澤 彰 浩 先生
   (JA長野厚生連佐久総合病院 診療部長・地域ケア科医長)

在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス代表、宇都宮宏子先生ならびに
JA長野厚生連佐久総合病院 診療部長・地域ケア科医長、北澤彰浩先生をお迎えし、
第Ⅱ期受講生、本学学生、一般市民の方(医療関係者含む)、本事業関係者など
総勢219名が参加しました。

概要:宇都宮宏子先生のご講演では、医療にかかる前から、入院、治療、退院、在宅と、常に患者の意向の尊重を中心にし、意思決定を支え、生きる・暮らすを支え、つないでいくこと、最期のときまで帰れる地域をどう作っていくのか、具体的で熱いメッセージをいただいた。「当事者目線」、「地域で組織を超えて共有」「病気や老いに伴う暮らしづらさをもちながら、生きる・暮らす、その延長にある看取りをささえる」を展開するための取り組み、病気の進行や老いなど様々な分岐点において、本人を真ん中にチームが伴走できる体制づくり、特にバッドニュースが伝えられる外来での支援の役割の大きさなどもお話された。意思決定支援である退院支援は、患者の人生の再構築をすることである。退院調整は「患者の決定を可能にするため」の制度・サービス等の調整である。入院前から患者の暮らしぶりを知り、患者が「どうありたいか」と、治療後の状態像を専門的に予測・共有し、病気を持ちながら暮らすこと、生活に軸足をおいた医療をサポートできることをチームで目指していくための具体的な方策を様々お話いただいた。生活していた人の「人生を遮断しない」という先生の言葉が非常に印象的であり、どのような状態・場においても、その人の人生のあり方によりそい、「思いをつなぐ」役割があること強く感じたご講義であった。北澤先生からは、佐久病院での地域包括ケアシステムの構築のための活動をご紹介いただき、その中で暮らしを支える看護の役割の重要性をお話いただいた。地域医療連携室の役割・機能の変革により、地域全体で連携して医療と生活をつなぐための具体的な活動を展開されている。医療の連携では、地域連携クリニカルパスや、様々な組織との連携ネットワークづくり、看・看連携では、東信地区統一看護申し送り状を作成し、有効な連携ツールとして活用していることが紹介された。介護との連携では、これまでの課題を明確化し、医療・介護連携システムを構築し、入院前から、また退院前から、医療と介護の情報交換や患者さんとのつながりを確実につくる佐久地域の入退院支援ルールについてもお話いただいた。行政や地域との連携で、健康活動サポートや地域保健室開設なども紹介された。「孤独」の健康リスクなど様々な研究結果から、人々がつながる場での健康支援・療養支援の重要性もお話された。看護職が地域での暮らしの場に視点を移し支援していくためのキーパーソンであることを認識するご講義であった。


宇都宮宏子先生


北澤彰浩先生

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